壁紙を張る前の大切な下準備「パテ処理」
~寝屋川市 A様邸マンションリノベーション工事事例⑥~
こんにちは!施工管理の上田です。
今回は、壁紙(クロス)を張る前の非常に重要な工程、「下地処理(パテ処理)」についてご紹介します。
上の写真をご覧ください。壁や天井に、白い線がたくさん入っているのがお分かりでしょうか?
これが「パテ処理」を行った後の状態です。
■なぜパテ処理がそんなに重要なのか?■
「壁紙を張るだけなのに、そこまで手間をかける必要があるの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、このパテ処理こそが、仕上がりの美しさを大きく左右する、縁の下の力持ちのような存在なんです。
壁や天井は、石膏ボードと呼ばれる板を組み合わせて作られています。この石膏ボードには、以下のような特徴があります。
・ ボードの継ぎ目: 複数のボードを組み合わせるため、必ず継ぎ目(隙間)ができます。
・ビス(ネジ)の穴: ボードを固定するために打ち込まれたビスの頭が露出しています。
・ ボード自体の凹凸: 製造過程や運搬、施工の過程で、わずかながら表面に凹凸が生じることがあります。
これらの段差や隙間、ビスの穴をそのままにして壁紙を張ってしまうと、どうなるでしょうか?
想像してみてください。
せっかく選んだお気に入りの壁紙に、継ぎ目の線が浮き出てしまったり、ビスの穴がポコッと膨らんで見えてしまったり…。
光の当たり方によっては、その凹凸が影になって目立ってしまうこともあります。これでは、どんなに高価な壁紙を選んでも、台無しになってしまいますよね。
■パテ処理の役割とは?■
パテ処理とは、これらの不陸(平らでない部分)や隙間を、専用のパテ材を使って丁寧に埋め、平滑にする作業のことです。
・ 隙間や段差を埋める: 石膏ボードの継ぎ目や、ボードとボードの間にできたわずかな段差を、パテで丁寧に埋めていきます。
・ビス穴を消す: ボードを固定したビスの頭がわずかにへこんでいる部分にもパテを充填し、表面を平らにします。
・表面を滑らかにする: 全体的にパテを薄く塗ることで、石膏ボード表面のわずかな凹凸も解消し、壁紙が均一に密着する下地を作ります。
この作業を何層にもわたって行い、完全に乾燥させてから研磨することで、まるで一枚の大きな板のように滑らかな下地が完成します。
熟練の職人技が光る、非常に地道ながらも繊細な作業です。
■パテ処理の重要性まとめ■
・ 仕上がりの美しさ: 壁紙の浮きやシワ、継ぎ目の目立ちを防ぎ、まるで一枚の絵画のように美しい仕上がりを実現します。
・耐久性の向上: 下地がしっかりしていることで、壁紙が剥がれにくくなり、長持ちします。
・光の影響を受けにくい: 均一な下地は、光が当たった際の影の発生を抑え、より自然な空間を演出します。
まさに、美しい壁紙を支える「土台」となるのがこのパテ処理なのです。
この丁寧な下準備があるからこそ、完成した時に「わぁ、綺麗!」と感動していただける空間が生まれます。
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